正しい前屈のキーは仙腸関節

正しく前屈できない人は必ず腰傷める/市川整体院bodytalk.JPG

2021.11.27
先日 治療の勉強会で、治療家の先生に技術指導していた際、正しく体を屈められていない先生がいたので 修正指導しました。
股関節を使わず、腰椎だけを丸めるんですよね。

このタイプの体の使い方は体を傷めやすいので要注意です。

治療家でも苦手な人がいる、根の深い体の使い方エラーの代表格とも言える運動パターンです。
どう改善すれば良いのでしょうか。





【目次】
立位体前屈をやらなくなった理由
重心制御の面積《支持基底面》
股関節の位置が重心の要
仙腸関節の固有受容覚が重心制御のキー
仙腸関節の固有受容覚をセルフ調整
結論だけ読む人用の要約




立位体前屈をやらなくなった理由

最近の小学校では立位体前屈を行わない事をご存知でしょうか?
代わりに長座体前屈というやり方で、体の柔軟性を計測します。


なぜ立位体前屈を行わないのか?
● 現代の子供たちの脚が長くなり、スコア低下の傾向が出てきた
● 腰を傷める可能性
● 立ちくらみリスク
● 頭から落下する子供がいる
などの理由が言われています。

立位体前屈で頭から落下するというのは、何が起こっているのでしょう?



重心制御の面積《支持基底面》

立位体前屈と長座体前屈は似た運動で、
主に太もも裏側の筋肉(ハムストリングス)と腰部の柔軟性を測定するものです。

しかし長座体前屈では重心制御は不要で、
立位体前屈では重心制御が必要という意味で、似て非なる運動と言えます。



重心制御とは何か?

左右の足の裏を繋いだ面積を《支持基底面》といいます。
この面積内に重心が収まっていれば、立位を維持できます。
逆に支持基底面から重心がはみ出せば、どんなに筋力があっても必ず転倒が起こります。


例えば電車の揺れで、両足の間(支持基底面)から重心が逸脱してしまった時、
僕らは反射的に足を踏み出したり 引いたりして、転倒を防ぎます。

これは新たな支持基底面を作る事で、重心を再び支持基底面内に収めて 立位を保とうとする反応です。



股関節の位置が重心の要

このように支持基底面内に重心を安定させる制御において、非常に重要な関節が股関節です。

股関節をしっかり曲げ・伸ばしできる事も当然大切なのですが、
股関節の角度以上に、股関節の位置を正しく移動させる事は重心制御の要と言えます。


立位体前屈の際には、
股関節を曲げていくと同時に、
股関節を後方に引いていく事が必要です。

頭が前に倒れていく事で つま先より前方に重心が移動してしまうのを、
股関節を後方に引く事で重心をバックさせて、支持基底面内に重心修正して、転倒せずに前屈していく事ができます。



仙腸関節の固有受容覚が重心制御のキー

しかし《固有受容覚》のエラーがあると、股関節を正しい位置に制御できなくなります。

《固有受容覚》とは、体の形・筋肉への負荷・重心の位置などを管理している感覚で、いわば「体の地図感覚」です。


股関節を正しい位置に制御できない状態で前屈をすると、どのような運動パターンになるのか?

本来なら、股関節を引きつつ骨盤を前傾させて前屈するべきです。
しかし固有受容覚のエラーがあると、
股関節を出来るだけ曲げず、腰椎だけを丸めようとします。
つまり、普通に立った時の骨盤角度のまま前屈しようとするという事です。


このような運動パターンだと、支持基底面から重心が逸脱してしまい、
立位体前屈で頭から落ちてしまうような事が起こり得ます。


こういった固有受容覚のエラーは、実は股関節自体ではなく、
その直近の仙腸関節という不動関節の固有受容覚のエラーによって起こっています。

というのも、股関節のような可動性の高い関節には固有受容覚のセンサーが比較的少なく、可動性のタイトな関節ほどセンサーが豊富だからです。



仙腸関節の固有受容覚をセルフ調整

仙腸関節をセルフケアで整える事はできますが、その難易度は低くはありません。

そこで股関節と腰椎を制御する事で、その間にある仙腸関節の固有受容覚を修正していく方法がお勧めです。
  ↓
【股関節の分離運動】



結論だけ読む人用の要約

重心制御には股関節の位置を正しく制御する為の感覚が大事です。
その機能を高める為のセルフケアをご紹介します。
   ↓
【股関節の分離運動】



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